著作権法と引用より引用。
今も係争中であるのかはわからないが、少なくとも第一審は合法で、引用の範囲という裁定でびっくりした覚えがある。
高裁でも同一性保持権を侵害しているコマ以外は合法という判決がでていて、上告については最高裁が棄却したということになったみたいです。
ただ、被告であった上杉氏は「マンガの引用が完全に合法なものとなるのです」
と表明しているものの、高裁判決を読む限りでは、あらゆる漫画のあらゆるケースに該当はしない可能性は高いように思われます。
東京高裁 平成11(ネ)4783 著作権 民事訴訟事件判決には次のようにあります。
以上検討したところ、とりわけ、控訴人書籍が「意見主張漫画」として、漫画という表現形式によって意見を表現したものであり、被控訴人書籍は、右意見に対する批評、批判、反論を目的とするものであること、及び、被控訴人書籍に引用された控訴人カットは、控訴人漫画のごく一部にすぎず、右批評、批判、反論に必要な限度を超えて、控訴人漫画の魅力を取り込んでいるものとは認められないことを考慮すれば、被控訴人書籍においては、被控訴人論説が主、控訴人カットが従という関係が成立しているというべきである。
これを素人なりに読む限りは、ゴーマニズム宣言が「意見主張漫画」
であることが、引用の合法性にかなり影響しているように思えるからです。
いずれにせよ、文章だけではなく様々なメディアからの引用が可能か否か、可能であるならばどのような形態であるべきなのかなどを考えるための資料としては、この判決文は参考になる面もあるかと思います。少なくとも個人的には参考になりました。